Speaker
Akiko Kato (加藤明子)
(Fukuoka International University of Health and Welfare 福岡国際医療福祉大学)
Description
本発表は、医療専門職養成における英語教育のあり方を再検討し、内容重視型アプローチに基づく医療英語教育の実践を報告するものである。近年、大学英語教育ではTOEIC対策教材が多用され、高得点取得が重視される傾向にある。TOEICは英語力を測る一指標として意義があるものの、必ずしも実践的なコミュニケーション能力を保証するものではない。また、試験対策に偏った学習は学生の興味や意欲を損なう可能性もある。
これに対し福岡国際医療福祉大学の「医学英語」では、医療現場で必要とされる英語表現や対話を重視し、外国人患者と意思疎通できる能力の育成を目指している。英語学習を「目的」とするのではなく、必修の海外研修で英語を「道具」として使う経験を通して学習目的を明確化し、動機づけを高めている。授業では医療英単語の小テストによる語彙強化に加え、医療場面を想定した対話練習や異文化間のコミュニケーション方法、本学独自の「関連職種連携教育(IPE)」や医療倫理などの概念も英語で学び、専門性と言語運用能力の統合を目指す。
理論的背景としては、第二言語習得研究における意味重視の立場と習得理論を踏まえ、医療現場で多用されるインプットと学習者間のインタラクションを重視した授業設計を行っている。文法中心の「学習」から使用に基づく「習得」への転換を図り、専門職に求められる英語運用能力の育成を目指す。本発表では、その教育的意義と課題を考察する。
Author
Akiko Kato (加藤明子)
(Fukuoka International University of Health and Welfare 福岡国際医療福祉大学)