Choose timezone
Your profile timezone:
暗黒物質は宇宙物理学・素粒子物理学の重要な未解決問題のひとつである.
ハドロン生成物質による間接探索は背景事象フリーな探索が期待される一方で, フラックス量が小さく, 反重陽子や反ヘリウム-3は未検出である.
これらの粒子が1事象でも検出されれば, 暗黒物質の正体に大きく迫ることが可能になる.
飛来する反重陽子や反ヘリウム-3が大気との相互作用で消滅してしまう上, 地球の磁場によって遮蔽されてしまう.
南極長期周回気球を用いるGAPS実験では, 大気の影響を低減し, 磁場によるエネルギーカットオフが小さい極域上空での観測を行うことで,
低エネルギー領域での粒子探索を実施し, 暗黒物質の正体解明をめざす.
本セミナーでは, 暗黒物質探索の現状, GAPS実験の詳細について説明し, 実験の進捗状況, 今後の展望について議論する.